ページスタイル(ヘッダやフッタ)をいじるパッケージ.titlesecパッケージのお友達だけど,あまり仲が良くないのか説明書は別.texdoc titleps.
例
\documentclass[book]{jlreq}
\usepackage{titleps}
\newpagestyle{mystyle}{
\sethead{\small\chaptertitle}{}{\small\sectiontitle}
\setfoot{}{\small(\thepage)}{}
}
\pagestyle{mystyle}
\begin{document}
\chapter{ちゃぷた}
\section{せくしょん}
……
\end{document}
上が2ページ目のヘッダ,下が2ページ目のフッタです.
使い方
\newpagestyle
により新しいページスタイルを作ることができます.既存のものを改変するならば\renewpagestyle
です.作成したページスタイルは\pagestyle
の引数に使えます.使い方は,
\newpagestyle{<ページスタイル名>}[<全体への設定>]{<ページスタイルの定義>}
です.<全体への設定>
ではヘッダおよびフッタに適用される設定を書きます.例えば\newpagestyle{mystyle}[\Large]{...}
とするとヘッダおよびフッタの文字サイズが大きくなります.ただし上のように個別に設定することもできます.好みで.
<ページスタイルの定義>
は\sethead
と\setfoot
で行います.使用方法は
\sethead[<偶数ページ左>][<偶数ページ中央>][<偶数ページ右>]{<奇数ページ左>}{<奇数ページ中央>}{<奇数ページ右>}
で,\setfoot
も同様です.それぞれの箇所に出力したいものを指定します.偶数ページ部分は省略可能で,その場合は奇数ページと同じものが使われます.
典型的には,個々の場所では次のような命令を組み合わせて使うことになるでしょう.
\the<見出し命令名>
:対応する見出しの現在の番号.例えば\thesection
ならば今のセクション番号を出力する.\thepage
:現在のページ数.\<見出し命令名>title
:現在の見出しの中身.例えば(上でも使った)\chaptertitle
は今の章のタイトルを出力する.以下で説明する\settitlemarks
による登録が必要.
\<見出し命令名>title
を使うためには,あらかじめ\settitlemarks
を使い,見出しを登録しておく必要があります.使い方は
\settitlemarks{chpter,section,subsection>
というように,見出し命令名をカンマ区切りで引数に与えます.以下に説明するように順序も大事です.上の設定では
\chaptertitle
,\sectiontitle
,\subsectiontitle
が使えるようになる.\chapter
が行われると\section
と\subsection
の中身が,\section
が行われると\subsection
の中身がリセットされる.
\settitlemarks{chapter,section}
です.
なお,\settitlemarks
は,\newpagestyle
の<ページスタイルの定義>
で使います.
罫線
(jsbook
のように)ヘッダやフッタに罫線を引きたくなるかもしれない.この場合は,\newpagestyle
の<ページスタイルの定義>
内で\headrule
や\footrule
を使います.
\documentclass[book]{jlreq}
\usepackage{titleps}
\newpagestyle{mystyle}{
\headrule
\sethead[\thepage][][第\thechapter 章\quad \chaptertitle]
{\thesection\quad\sectiontitle}{}{\thepage}
}
\pagestyle{mystyle}
\begin{document}
\chapter{ちゃぷた}
\section{せくしょん}
……
2ページ目のヘッダです.なお,\makeheadrule{<幅>}
や\makefootrule{<幅>}
により線の幅を指定することもできます.
幅
ヘッダとフッタの長さを伸ばすことができます.
\widenhead[<偶数ページ左>][<偶数ページ右>]{<奇数ページ左<}{<奇数ページ右>}
各々の場所の伸ばす量を指定します.何もしないともちろん全部0pt
.ヘッダとフッタを同時に伸ばすので,\widenfoot
はありません.
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